本日播州太陽光発電所のファイナンスクローズを無事に迎えられたことを心より喜んでおります。今回も多くの本邦企業の皆様よりプロジェクトへのご信認を頂き、資金を調達することができました。これから約二年を掛けて建設工事を行って参ります。
今回の播州太陽光発電所は当社にとり14番目の自社開発プロジェクトで、兵庫県下で3件目となりますが、とりわけ売電価格はキロワット時15.37円と、これまでで最も安い売電価格となり、遂に業務用電力小売価格並の水準に到達しました。これは私どもが目指す再生可能エネルギー電源のグリットパリティ実現への重要なステップであり、これは長年再生可能エネルギーの普及に携わって参りました私自身にとり格別な喜びです。
私共が本事業を実施しようと意思決定した2018年、その当時のコストでは事業性は到底成り立ちませんでした。すなわち、赤字を覚悟して事業開発に着手する勇気が必要でした。そこから設計、調達、工法の改善と工期の短縮により事業性を高め、かつ、効率のよい資本、融資を追求し、ようやく事業が成り立ちうる段階に至りました。
これらは効果的かつ効率的な工事をご提案頂いたシャープ様を始めとする設計・工事関係の皆様、この事業を深く理解頂き、投資並びに融資頂いている企業の皆様の御尽力無くしては到底成し得ることではありませんでした。心より感謝致します。
本事業が立地する兵庫県は、住民の皆様の安全と安心を担保するために、太陽光発電事業に対して最も厳格な基準と審査を行う県の1つであり、本事業は異なる3つの条例に基づく審査をクリアすることが必要でした。その厳しい審査をクリアするために充分な安全設計と協議を行い、2年間を掛けて関係自治会の皆様並びに、県知事同意並びに許可を頂戴しております。
工事を支障無く終わらせなければ、真に安い電源とは言えません。地元の皆様と自然環境に配慮し、安全に完工することが我々の使命となります。
当社はこれまで培ったノウハウとネットワークを活かしながら、日本の再生可能エネルギーのグリッドパリティ実現へのチャレンジ、地元に根差し地域と共存できる電源開発、および主力電源化を見据えた長期安定電源としての責任ある運営にコミットし、安全で、クリーンで、安価な再生可能エネルギーの普及に向けて引き続き邁進して参りたいと思います。
2020年12月18日
パシフィコ・エナジー株式会社
代表取締役社長 松尾 大樹